プロフィール - 起業まで

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自身の広告に対する想いと、考え方を伝える機会が、
最近ちょくちょく出てきた。

ということで、改めて自分の生い立ちから、
今に至るまでを簡単に書いてみた。

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祖父は、60年前に東京の日本橋ではんこ屋を始めた。

私が物心ついた頃は築地に店を移し、印刷屋も兼ねるようになっていた。

祖父、両親、伯父を含め5人が働く、典型的な家族経営の零細企業だ。

5階建て1フロア10坪程度の建物の1階と2階を借りていて、
1階ははんこ屋店で、輪転機が置かれ、その奥に家族用のキッチンがあった。

輪転機が回っている時は、がちゃこん、がちゃこんと、とても騒がしい音を立てる。

 

父親と伯父は業務連絡を伝えるのに、よく怒鳴り合っていた。

2階は、半分以上が活版印刷に使う鋳造活字の置き場。

その隣の6畳間の部屋は両親と兄、
そして私の4人が寝泊まりなどをする生活の場だ。

祖父や伯父は、別の場所から通っていた。

印刷のインクの臭いと活字の鉛の臭いが、生活の場まで充満していた。
今でも、その臭いを自ら思い出せるほど記憶に残っている。

私のおもちゃはもっぱら、この活字をブロック代わりに
積み上げて遊ぶことだった。

手が鉛臭くなってもへっちゃらだった。
よく病気にならなかったと、今更ながら思う。

父親が営業に出て伯父が印刷機を回している時には、
店先で留守番をすることもよくあった。

5、6歳の頃だったと思う。

大人になっても、自分は「このようなことをしているのかなぁ」と
うっすら考えることもあったが、
そうしたいかどうかを判断する術はなかった。

この店は、期限付きで借りていたこともあり、
私が小学3年生の時に、追い出される形で店は移転となった。

同時に住まいは、祖父母、両親、伯父、兄とともに
東京の郊外に引っ越し、7人で一緒に住むことになった。

お金がなかった私たち家族の引っ越し先は、
期待するような贅沢な空間ではなかった。

3畳の荷物置き場が兄と私の部屋で、
2段ベッドと机を2つ置いたら、
他に何も置けないほど狭い。

それでも子供部屋が持てたこと、
輪転機の音とインクや鉛の臭いがしないことが、
何やらお金持ちになった気分がしたものだ。

当時は祖父が社長だったが、
店の移転先を計画的に探していなかったので、
両親がとても苦労したようで、祖父には批判的だった。

この後まもなく父親が後を継いで社長になった。

当時、この零細企業は業績的にとても厳しかったようだ。

祖母は「あなたは商売人にならないでね。商売人は苦労するから、
商社マンにでもなったら…」と私に繰り返し話していた。

両親は、はっきり言わなかったが、
いずれ兄か私のどちらかに会社を継いでもらいたかったように思う。

だが、私は祖母の想いや両親の想いをちゃんと受け止めてはいなかった。

父親の会社を継ぐ気はなく、
だからといってサラリーマンになる気もなく、
とにかく早く自分の会社を作りたかった。

その理由は単純だ。

人の指示に従うのが嫌なことと、人一倍稼ぎたかったからである。

早く起業するためには何か技術を持たなければならないと、
大学には通わないで、馴染みがある印刷関連の専門学校に、
高校生の時から通い始めていた。

そして高校卒業後18歳の時、印刷関連の会社に勤め、
技術と営業を経験。

3年後21歳の時に起業する寸前までいったが、
父親からは猛反対を受けた。

理由は、まだ経験が少なすぎたので
失敗するだろうと心配してくれたからだ。

何とかなると根拠のない自信を持っていた私は、
父親の反対が不愉快だった。

だが、今から考えればこの時に起業していたら、
大失敗をしていただろう。

その後、起業までには6年かかるが、
この間とにかく人脈作りに終始した。

クライアント、協力してもらうブレーン、
そして会社経営のことを教えてもらえる人など、
少しでも多く見つけ出すことが大切だと常々考えていた。

満を持して1991年、28歳で印刷関連の制作会社として
東京都港区新橋で起業することになった。

次回に続く↓

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