残心 (ざんしん)

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昨日の日記に書いた「社員との個人面談」。
最近は、この『場』で月ごとに1つテーマを設けて、
私から社員にメッセージを伝えている。
今月のテーマは、『残心(ざんしん)』。
辞書を引くと、
1. こころのこり。みれん。
2. 剣道で、衝突した後、敵の反撃に備える心の構え。
弓道で矢を射放した後の反応にこたえる構え。
と載っている。
文字通り心を残す行為として
ある先輩経営者が教えてくれたことである。
この心得を商売やビジネスで置き換えてみたい。


ビジネスや商売で残さなければならない心。
それはいったい何だろうか?
それは「お客様」に対しての心。
あらゆる「お客様」との接点で
残しておきたい心。
このお客様に対して心を残す行為って
いったい何なのだろうか?
私は、次のような例を上げて、社員に伝えている。
(具体的な例を上げた方が伝わりやすいので…)
1. お客様が帰る時にエレベーターが閉まる瞬間。
2. お客様との電話のやりとりの後、電話を切る瞬間。
3. 見積書を作り終えた瞬間。
4. 企画書や提案書を作り終える瞬間。
5. 広告を作り終える瞬間。
まだまだあらゆる場面がある。
例えば、1. の場合を想像して欲しい。
お客様にわざわざ来社していただいた。
そのお客様が帰る時にエレベーターが閉まる瞬間、
「今日は、ありがとうございました。」と言って、
深々とお辞儀をする。
エレベーターの扉がまもなく閉まる。
このような扉が閉まる途中で、頭を上げてしまったとして、
その瞬間をお客様が見たとしよう。
あなたがこのお客様だったら、どう感じるだろうか?
これは容易に想像がつくことである。
『残心(ざんしん)』という心得。
この心得をテーマに今月は、社員に伝えている。
あらゆるお客様との接点で、
『残心(ざんしん)』という言葉の意味を噛み締める。
あらゆる場面で、お客様に対して、
「ありがとうございます。」と言葉だけでなく心を残す行為。
この心得が体に染み渡れば、
このエレベーターが閉まる場面で、
決して途中で顔を上げることはない。
エレベーターが閉まった後の数秒間まで、
心を残したい。

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