接客系アプローチ 【1】専門家を売り場に配置
販促手法の種類-販売時点直接型6
店頭手法(2)接客系アプローチ 【1】専門家を売り場に配置
買い物に困っている顧客への対応によって、
新しい需要を取り込めるといった、
これまでにない販売効果が期待できるため、
資格保持者などの専門家が、接客対応するお店が増えている。
ある酒店の事例を紹介しよう。30代の女性が来店した。
来客用に数本のワインを購入するために。
ワインアドバイザーである店員は、
予算内におさまるように3種のワインをコーディネートした。
飲みやすい低価格の「発泡」、
一般的に知られているある程度の価格の「白」、
残った予算で購入できるコクのある「赤」をおすすめし、
「来客時は発泡、白、赤の潤で出してください」とアドバイスした。
数日後、その女性が再来店し、前回と同じ赤のワインを購入。
理由を聞くと、「結局、来客当日は、発泡と白しか出せず、
赤は自分用に飲んだ。手軽に購入できる価格だったし、
独特の味わいに魅了され、普段もこれを飲みたくなった」と答えたのだ。
これは、ワインとワインアドバイザーに満足した証拠である。
常温で保存ができ、オリジナルの味わいがある赤を、
もしかしたら残るかもしれない3本目に進めたことが功を奏したのだ。
※『この1冊ですべてわかる 販促手法の基本』
(岩本俊幸著/日本実業出版社) より抜粋