昨日、一昨日と2日間続けて、父親の個展(印章作品展)に行ってきた。
父親にとっての個展は、長年やりたかった一つの表現の場であり、
集大成でもある。
これが最初で最後になるかもしれないと思ったら、
何かとても灌漑深いものを感じた。
親父としては、本当は、書や印鑑の世界を職人として
突き進みたかったはずなのに、
兄弟や家族のために、それでは飯が食えないと、
印刷屋の社長として、長年みんなを引っ張り続けてきた。
本当に良くがんばってきたと思う。
でも、小さな個展だけど、たくさんの方々が集まってくれて、
本当に良かった。
これも親父の人徳だよなぁ。
写真の作品は、般若心経の写経(紺紙金泥)。
世の中に1つしかない金色で描かれた筆字。
身内を褒めるのもなんだが、はっきりいって凄い出来だと思う。
強く惹きつける何かがある。
あまりにも気に入ったので、
息子である私が購入し「売却済」のシールが貼られた。
身内とは言え、念のため「いくらなの?」と聞いたら、
父親から「あとで交渉だな」って、言われた。
ちょっと怖い?
でも、いずれ親父の形見にもなるし、
大切に後世にも残していけたらと思う。
親父、本当におつかれさま。そして、おめでとう!
80歳と78歳の熟練印鑑職人「松崎秀碩・岩本博幸 印章作品二人展」
12月1日(土)~9日(日)にヒルトン東京で開催