先週の土曜日に弊社がプロモーションのお手伝いをしている
葬儀屋さんの斎場オープニングイベントが開催された。
斎場オープンまでの約半年間、斎場認知をはじめ、
地域密着型のさまざまなプロモーションも絡めてきた。
そして、仕上げが新聞折り込みチラシだ。
4,600枚配布で、なんと200名が来場することとなった。
反応率は4.35%である。
とてつもない数字を叩き出すことができた。
今回のマーケティングの目的でもある会員獲得も、
かなりの数となった。
地方だからこその高い反応とも言えるが、
同業者のやっかみも多く。あるクレームが勃発した。
そのクレームとは「○○○市民ホール」という名称についてだ。
「『市民』と入っているのに、公共の施設ではないのはなぜだ?」
といった問い合わせの電話が、市役所に何本か入ったとのこと。
とりあえず、看板をはじめ「○○○市民ホール」の下に全て
「公共の施設ではありません。」という注意書きを
入れなくてはならなくなってしまった。
だが、クレームが入ったとはいえ、
マーケティング的にはこのネーミングは成功と言えることができる。
ターゲットへの認知と記憶に、圧倒的に役立ったからだ。
いずれにしても、大きなクレームにならなくて良かったが…。
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さて、チラシの内容を踏まえて、今回のイベントについて少し触れよう。
会員入会促進が目的の葬儀業のイベントチラシの大切な
ポイントを見ることができるかもしれない。
一般的には「人形供養祭」などが、葬儀業ではなじみのある催し物だが、
これだけを前面に打ち出した催し物やチラシが多い。
だが、これだけでは動機付けが弱い。
葬儀業の場合、顧客の囲い込みは会員に入会してもらうことだが、
このようなことに消費者は警戒する。
だから、チラシでも売り込み色を払拭し、
とにかくイベントに足を運んでもらうことに目的を絞る必要がある。
そのためには、様々なイベントや特典を準備することが大切だ。
今回のイベントでは「大抽選会」「お弁当試食会」「お葬式講座」
「棺体験コーナー」「納棺の儀の実演」などを準備した。
チラシでは、消費者が警戒しやすい「ご葬儀相談会」は、
かなり控えめに見せている。
葬儀業のイベント集客チラシは、会員と一般の人向けに、
それぞれ押さえておくべきことがある。
このチラシのように、
会員に対しては「会員様限定 大抽選会」を準備することによって、
会員のロイヤリティを高めること。
そして、一般の人に会員入会のお得感を伝えることだ。
一般の人に対しては、イベントに足を運ぶと、
会員への勧誘など売りこまれるという不安感が少なからずある。
だから、足を運びやすくするための安心の材料として、
にぎやかなイメージを伝えたい。
このチラシのように、イベントや特典の数の多さを表現し、
チラシからたくさんの人が来場するイメージをしてもらえるようにする
工夫が必要だろう。
葬儀業に限らず、地域密着型ビジネスのイベント集客のための
プロモーションであれば、参考になる知見が幾つかあるだろう。
