昨日、田坂広志先生の『まず、世界観を変えよ』
出版記念講演会講演会に行ってきた。
著書『まず、世界観を変えよ』は、
13年前に出版された「複雑系のマネジメント」を
加筆・修正したもの。
今回の講演では、この「複雑系」という言葉の意味を
今一度、深く伝えていただいた。
最近では使い古されているように言われているが、
これからの時代こそ、深く考えていかねばならない
テーマだという。
なぜ「複雑な問題」を解決できないのか?
それは、「根本的な誤解」を抱いているから。
小さな部分に「分割」し、それぞれを詳細に「分析」し、
最後にそれを「総合」すれば、必ず解決策が見つかる。
そう信じ込んでるいるから解決できない。
物事が複雑になっていくと新たな性質を獲得する。
新たな性質とは「生命的な性質」が宿り、
自由に「管理」「制御」「操作」することが
できなくなる。
これが、「複雑な問題」を解決できない根本的な理由。
では、どうしたら解決できるのか?
その答えが「まず、世界観を変えよ」ということなのである。
「機械的世界観」を、「生命的世界観」に変えるということなのである。
1時間の講演後、サインをいただき、握手させていただいた。
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中心に書かれている「志」。
「志」と「野心」の違いとは、どのようなものなのだろうか?
どちらも大きな夢や目標に向かって、一生懸命に努力する点では似ている。
だが、実は似て非なるもの。
田坂先生いわく、
「野心」とは
「己一代で、何かを成し遂げようとする願望」
「志」とは
「己一代では成し遂げ得ぬほどの素晴らしい何かを、次の世代に託する祈り」
という。
「祈り」って、魂をゆさぶる凄い響きがある。
田坂先生は、まもなく60歳になられる。
これほどまでに「生き方」について人の心に刻める人は、
そうはいないだろう。
感動のあまり、講演中に3度泣いてしまった。
いずれまた、この感動に触れてみたい。


