世の中も自分自身もパニックに陥っている時だからこそ

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新型コロナウイルス騒動によって、経営に影響を与える得体の知らない何かが、
ある日突然襲ってくる恐怖を感じている経営者も少なくないと思います。
中小企業であれば尚更でしょうし、私も時々強い不安を感じます。

直近での感染拡大に関する心配ごととしては、
自身の家族や親族のことはもとより、社員や社員の家族、
お客様をはじめとするあらゆるステークホルダーに対しての
感染防止のことを考えます。

社内での感染防止策として定期的な消毒と換気をはじめ、
諸々のルール作りとその実施。
社員の時差通勤とリモートワークなどのハード面と労務面の対応。

当社では、協会講座運営も担い、毎月数回の講座を開催していますので、
講座実施時の感染防止対応、講座の中止や延期の判断と、
それにまつわる受講者とトレーナー(講師)のやりとりといった
目の前のこともありますが、
今後のオンライン化対応について全国約100名のトレーナー(講師)との
意見交換を通して方向性を定めていく必要もあります。

直接の経営に影響することでは、何よりも、売上減少による
喫緊の資金繰りが大きな心配ごとです。

それだけでなく、数か月先に実施していくべき事業戦略の変更判断とその準備。
少し先を見据えたBCP(事業継続計画書) 対策など。

判断すべきこと、やることが多すぎて、
世の中のパニックの前に、自分の頭の中がまずパニックになっていきます。

このような時だからこそ、いったい何が大事なのかの優先順位を決めて、
落ち着いて1つ1つ今できることから対応していきたいと改めて思います。

一方、このような世の中も自分自身もパニックに陥っている時だからこそ、
組織のリーダーとして、経営者として、あえてもっともっと遠くも見ていければと
漠然と考えていた時、ふと思い出したメッセージがあります。

「野心」と「志」の違い。

田坂広志さんの著書『経営者が語るべき「言霊」とは何か』では、
次のようなメッセージの記載があります。

「野心」とは、
己一代で何かを成し遂げようとする願望。

「志」とは、
己一代では成し遂げ得ぬことを、次の世代に託する祈り。

それが「志」の本当の意味とのことです。

このような時だからこそ、「志」を深く理解し、自分に向き合い、
時々遠くを見ていきたいと思います。

今、騒動の真っただ中でも、既に得られた教訓や知恵を、
アフターコロナに向けての準備として、メモにしたため始めています。
たくさんのアイデアも出てきて、メモにしたためる行為そのものが、
楽しさにも変換しつつあります。

リーマンショックから11年、東日本大震災から9年、
当社では、今だにそのダメージが払拭されたわけではありませんが、
今までこのような大きな困難もなんとか乗り越えてきたのですから、
今回も必ず乗り越えられると自分に言い聞かせています。

少しでも早く収束することを願って、
みなさんとともに乗り越えていければと思います。

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