JTBから学んだ男性シニア層の2つのこと

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先日のブログの続き。
今回のシニアマーケティング研究会の講義では、
JTBが取り組んできたシニア層向けの
マーケティング活動の数多くの報告をいただいた。
もちろん、失敗もたくさんあったようだが、
男性シニア層マーケットへの働きかけで、
比較的うまくいっているパッケージメニューがある。
それは、次の2つである。


1.「ユーラシア大陸横断バスの旅55日間」
2.「シニアサマーカレッジ」
この2つのメニュー、それぞれ
「なぜうまくいったのだろうか?」
これをひもとくキーワードがある。
男性シニア層は、
1.旅にも達成感を求める。
2.向学心が強い。
それぞれ、もう少し具体的に説明すると、
1.「ユーラシア大陸横断バスの旅55日間」
このパッケージ商品は、JTB中国が1995年から
「シルクロードを全線走破するユーラシア大陸横断バスの旅55日間」
という名称で企画していたものが、
今年夏に行われた分で27回目をむかえるロングセラー商品で
人気も非常に高い。
だが55日間では、日程が長いので参加できないという声も多く、
今年から25日間ツアーも企画されている。
いずれにしても、このように25日間とか、
55日間もかけても旅をするという行為は、
どのような欲求から起きているのだろうか?
その答えは男性シニア層にとって、
旅に一つの達成感を求めているという
自己実現の欲求が強いという表れなのではないだろうか。
2.「シニアサマーカレッジ」
このパッケージ商品は、今年、
山口大学、広前大学の2大学から始まったものだが、
1週間コースと2週間コースの2コースがある。
全部で20講義があり、
「土の微生物とその動き」などの講義が人気が高く、
ほとんどが男性の単独参加である。
このような高い反響を受けて、来年は
JTBが中心となって、7大学新規開設を目指すという。
長年の勤めを終えたシニア層という世代は、
「いくつになっても、向上心を大切にする。」
「自分を見つめ直す。」
「自分の新たな可能性を見つけるチャンスを追い求める。」
という向学心が強い人を多いようだ。
このようにシニアマーケットは、
数年前では、予想していなかった
シニア層の欲求と行動心理があることを逃してはならない。
そして、シニア層向けターゲットに対しての
ビジネスにはとても参考になることであろう。
また、JTBの広報室長はこんなこともおっしゃっていた。
男女合わせたシニア層がこれから求める
大切なキーワードを2つに集約すると…
それは、
「健康」と「旅行」
である。
この2つを統合したサービスを
これからは力を入れてマーケティングしていくそうである。
しかし、JTBは大企業なだけに、
マーケティング上、
とてつもない多くの量のテストを繰り返している。
この実体験を生で聞けるのは、本当にありがたい。
あらためて、このような場を作っていただいた方々に、
感謝させていただきたい。
再来月にも、このようなシニアマーケティング研究会が
行われるらしい。
次回はコムスンの担当者が講師として、
お話しをいただけるようだ。
ぜひ、次回も参加したいと思う。

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