(財)ブランド・マネージャー認定協会のオフィシャルサイトにて、
スペシャルインタビューを毎月更新しています。
『「この街でしか手に入らない価値」が集まる文房具専門店「カキモリ」の挑戦(後篇)』
文房具専門店「カキモリ」代表 広瀬 琢磨 氏
蔵前にある「カキモリ」のオーナーである広瀬氏は、
祖父の代から続く文房具店の3代目として生まれました。
そして、「商売するのであれば、社会を何かしら良くするものでないと意味がない」と
考え、起業する道を学生時代から志します。
社会人となった広瀬氏は、オランダの電機・家電製品のメーカーで
医療機器の営業を経験します。そして2006年に、
文房具サプライ系会社の代表として就任します。
広瀬氏の担当した会社は、BtoBの補充向け事務用品販売店でした。
しかし、その事業を経験したことで、BtoBの非販売の業界で戦うことは
難しいと実感したそうです。そして、「文房具屋が本来持っている
『人のつながり』や『歴史』を活かし、文房具業界で
何かできないだろうか、と気付いたのがカキモリのような形です」
と、広瀬氏は語ります。
2010年11月にカキモリを開店することにした広瀬氏は、
眼鏡量販店の「Zoff」など異業種を参考に、商品の見せ方を工夫しました。
さらには、内装にもこだわりを発揮し、プロのアートディレクターと設計士に
依頼しています。その結果、莫大なコストがかかりました。
ブランドにしっかりとコストをかけた経験のことを、
「はじめに後戻りできないようにコストをかけたことが
功を奏したと感じています」と広瀬氏は語ります。
開店した当初は、経営が立ち行かない状況だったカキモリですが、
東日本大震災が発生したことで状況が一変します。
広瀬氏は、当時のことを「モノづくりの背景に注目が集まるようになり、
人々のモノに対する考え方が変わった感触があります」と振り返ります。
そして、メディアに取り上げられたことをきっかけに、顧客が増えていくのです。
広瀬氏のインタビューは、前篇と後篇に分けてお届けします。
後篇はブランドのコンセプトを発見した経緯や
ブランドの世界観を守るための取り組み、
さらには今後の展開についてお話しいただきます。
公式Webサイト「スペシャルインタビュー」で、ぜひご覧ください。
http://www.brand-mgr.org/interview/index.html