レピュテーション・マネジメント

本

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(財)ブランド・マネージャー認定協会の評議員でもあり
株式会社日本ブランド戦略研究所でもある榛沢 明浩氏に、
インタビュー中に、オススメいただいた書籍をご紹介します。

『レピュテーション・マネジメント』
著 者:ロナルド・J・オルソップ
出版社:日本実業出版
http://amzn.to/gkrVY3

 レピュテーション・マネジメントとは「評判管理」と訳されます。
「企業ブランド」の構築・維持を目的とする
 管理手法と言い換えてもいいでしょう。

 本書は、『ウォールストリート・ジャーナル』のコラムニスト兼編集者として、
 企業ブランドと評判に関する報道に携わってきた著者が、
 レピュテーション・マネジメントと危機管理について解説した本です。

 第一部「よい評判を築く」、第二部「よい評判を保つ」、
 第三部「傷ついた評判を修復する」の三部構成で、
 いかに顧客の評価を高めるか、
 そして最悪の事態が起こったときにいかにして対応するかの
 ポイントが解説されています。

 ジョンソン・エンド・ジョンソン、フェデックス、
 コカ・コーラ、デュポン、GE、ディズニーなど
 米国企業を具体例として挙げながら、
 レピュテーションに成功するための18の法則で、
「評判」という無形資産の最大化を図る秘訣を示しています。

 

 多くの企業は「目先の利益や右肩上がりの株価に心を奪われて、
 評判といういちばん重要で長持ちする資産を軽視」しがちです。
 著者は企業を長く存続させ価値を高めていくことに
 もっとも気を使うべきであると説いています。
 企業が大きな危機を直面したときに支えてくれるのは、
 その企業に対する生活者の信頼です。

 例えば、評判を落とすような不祥事があったとしても、
 生活者の信頼があれば致命的なリスクを最小限にとどめることができます。
 この「信頼」は、会社の大きな財産として
 最も大事にしなければならないものです。

 信頼される企業価値とはすなわちブランドの価値とも言えるでしょう。

 レピュテーション関係の本はほかにもいくつか出版されていますが、
 不祥事が起きたときにプレス対応をどうすべきかといったハウツウものが多い中で、
 本書はむしろ問題意識を喚起し、なぜ「評判管理」と
「危機管理」が重要かを強調しています。

 事例が豊富で、さまざまなケースへの対応方法が書かれていますので、
 企業のトップやブランディング担当者、
 広報担当者にぜひお薦めしたい一冊です。

 

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