【広告表現を科学する】 Part2

本

yamada03.bmp
おもむろに100頁近くの資料が出てきた。
いかにも研究資料としてのレポートのようなものが…
(この資料こそが、この1年後に出版される書籍
「脳科学から広告・ブランド論を考察する」のゲラの一部であった。


実は、この書籍を先生が出版された動機がまた凄い…。
前作「広告表現を科学する」
広告業界では当たり前に教わる「AIDMAの法則」※を
批判したとされる一文があった。
「最近では、脳波や神経心理学からも、「注意」を必要としない、
「スキーマ」による説を支持する報告もなされている。」

これが広告業界の重鎮達にとっては、おもしろくなかったらしい。
なぜなら、AIDMAの【A】はATTENTION(注意)であり、
その注意を必要としない説があると書いたからだ。
危うく山田先生は広告業界から追放されそうになるところだったそうだ。
先生はこのことが悔しくて、
この「注意」を必要としない「スキーマ」のことを証明するために、
「脳科学から広告・ブランド論を考察する」を執筆したようなものである。)
さて、話は戻る。
このレポートのタイトルには、
『広告界の空白部・脳科学からの「情動」』 と書いてある。
「情動」っていったい何なんだ。
と、心の中で叫んでいるところに、先生から一言。
先生「君は、『売る広告表現を追求する』って言ったけど、
『売る広告表現』ってひとことで言うと何だね。」
私 「ごめんなさい。ひとことでは…。」
(と言いながら、先生の前では主張できない自分が情けない。)
先生「この「情動」を理解すれば、言えるようになるよ。」
私 「そ、そうなんですか…」(汗)
先生「まずは、この資料を暗記するまで、読んできなさい。」
私 「は、はい。」(大汗)
先生「そしたら。次に脳科学についての文献が 私の家にたくさんあるから、
そのうちのまずは、100冊を読んでみなさい。」
私 「え、は、はい。」(冷汗)
この資料の1ページだけ見ても、
何を言っているのかさっぱりわからないのに、
「暗記するほど読む込む」って、 どんなに大変かが、わからないほど
大変なことだけはわかる。(まわりくどい…汗)
私は『売る広告表現を追求する』ことに関して、
もしかしたら、安易な方法を探していたのかも知れない。
そんな自分が、とてつもなく恥ずかしくなった。
わかっているつもりだったけど、
一つのことを極めるということは、
やはり並大抵なことではないと今一度、反省する。
このようなやりとりの後、 山田先生は、とても勇気づける
メッセージを私にくれた。
続く↓
http://blog.is-assoc.co.jp/toshi/2008/04/_part3_2.html
※AIDMAの法則とは?
1920年代にアメリカ合衆国の販売・広告の実務書の著作者であった
サミュエル・ローランド・ホールが著作中で示した
広告宣伝に対する消費者の心理のプロセスモデルとされる。
AIDMAの法則では、消費者がある商品を知って購入に至るまでに
次のような段階があるとされる。
Attention (注意)
Interest (関心)
Desire (欲求)
Memory (記憶)
Action (行動)
このうち、Attentionを「認知段階」、
Interest、Desire、Memoryを「感情段階」、
Actionを「行動段階」と区別する。

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