『おだし』は夏には売れない!!

koukoku

今日は、「おだし」の通信販売をしている会社の
定例ミーティングがあった。
↓うまいだし.COM
http://www.umaidashi.com
この通販会社は、今年の6月1日に
どうしても原材料などの高騰があり、
値上げを決行することとなった。
10年ぶりの値上げの告知ハガキを
既存客すべてに送ったところ、
すごい反響があった。


3月より告知ハガキを送り始めていたのだが、
約2ヵ月の間、商品の供給と発送がおっつかないほどの
大量の注文につながったのであった。
どのくらいの量かというと、
数字として、ここでは上げられないのだが、
「もの凄い量」とだけ言っておきたいと思う。
質の高い商品は、値段を上げても、
顧客がほとんど流出しないという証明である。
どんな素晴らしいマーケティングも、
商品の品質にはかなわないのである。
弊社では、この通販会社の販売促進のお手伝いをしているわけだが、
今年に限っては、このような値上げの期間があったため、
2月にある地域で実施した以降は、
しばらくプロモーションを止めていた。
だが、この値上げによる反響が落ち着いた頃を見計らって、
今度は別の地域にチラシを投下することとした。
実施したのは7月であった。
これは、はっきりいって、失敗だった。
反応が2月の半分程度しか取れなかった。
広告表現は2月のスプリットランテスト(※)で、
一番良かった反応のチラシで実施したのにもかかわらず…。
実は、ここでは決定的なミスがある。
これを『広告屋』である弊社と、
クライアントである『広告主』の双方が
完全に見落としてしまった。
この決定的なミスとは…?
「おだしは夏には売れない!!」
ということだったのである。
広告屋として、プロとして
とても恥ずかしいミスを犯してしまった。
こんな単純なことも見落としてしまったのである。
値上げの告知をしたことで、
値上げ前の駆け込み受注があることは、ある程度予測し、
その間しばらく新しい打ち手を止めていた。
なぜなら、発送作業などに、
社員、スタッフが忙殺されてしまうからである。
この状況が一段落した、7月に
また新たな打ち手を始めようとしていた。
そもそも、これが問題なのである。
忙しいのが一段落した時期が7月だったわけだが、
この7月というタイミングの設定は、
単なる広告主と広告屋の都合なのである。
完全に消費者を無視している。
この時期は消費者にとって「おだし」に、
興味を示しにくいことは明らかである。
こんな単純なことも見逃してしまうほど、
値上げ前の駆け込み注文が凄まじかったわけだが…
これは、完全にミスである。
クライアントの財布を痛めてしまい、申し訳ない。
この教訓から学び、深く反省し、
今後は充分に気をつけなければいけない。
※スプリットランテスト
新聞や雑誌の広告の表現効果を測定するための一手法。
表現内容が一部異なる2~3種の広告(クリエイティブ)を、
同一発行日の新聞、雑誌に分割掲載し、
後に具体的なレスポンス結果や、広告の注目率など、
2~3種の広告の表現効果を相対的にとらえようとすること。

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