昨日は雨の中でしたが、福生市の石川酒造を見学しました。
「多満自慢」「たまの八重桜」などのブランドで知られる
150年の歴史を持つ蔵元です。
石川家は、150年前に農業に加え兼業で酒造りへと進出するわけですが、
その時の当主は13代目で、現当主は18代目とのことです。
売店に同社の記念冊子があったので、
購入して歴史を垣間見ることにしました。
老舗企業でしかありえないことですが、
驚くべき法則が、この歴史の中にありました。
「石川家3代の法則」というもので、
「チェンジ」「チャレンジ」「チャージ」というサイクルが、
代々の当主に当てはまり、一代で結果を出すのではなく、
このサイクルを3代ごとに回していくというものです。
実際に13代目以降は、以下のような役割を担っているようです。
チェンジ(変化) 13代・16代・19代・
チャレンジ(挑戦) 14代・17代・20代・
チャージ(準備・蓄積・熟成) 12代・15代・18代・
これほどの大きな文脈を持ちながら、
商売を継続していていることを知り、
私にとっては、理解が追いつかず、思考停止になってしまうほどの
インパクトがありました。
150年の間には、日本酒離れといった時代ごとの流行り的なことは、
ちっぽけに感じるくらい、
世界恐慌、日中戦争や第二次大戦、農地改革、米不足といった、
想像できないほど大きな苦難があったかと思います。
これらを乗り切るには、このような大きな捉え方が必要なのでしょう。
そんなことを考えながら、敷地の見学をしました。
日本酒は少し苦手なのですが、文脈を知ると興味が湧きますね。
つい、おみやげを買ってしまいました。