新型コロナウイルス。パニック時こそ問われる従業員のブランド帰属意識とBCP(事業継続計画書) その2

~こんな時こそ会社の見えざる資産を活用し、会社を存続させよう~

従業員を支える企業理念やビジョン

従業員が会社に帰属する理由は個々いろいろとあるかとは思いますが、全員共通して中核的拠り所となるのが企業理念やビジョンになります。
企業によっては、理念やビジョンなどが整備、形式化されていないケースもありますが、企業の文化や風土も、企業が掲げる理念やビジョンをベースにそこで働く従業員によって体現され、「見えない企業資産」へと形成、醸成されてゆきます。そしてこの価値が高いほど従業員には帰属貢献意識を高め、そのコーポレート・ブランド力(企業力)が市場における企業間競争優位を築き、市場で高く評価されることでコーポレート・ブランドの価値(企業価値)をのし上げることに繋がってゆきます。
つまり、帰属貢献意識の高い従業員を多く抱える企業ほど、市場における企業評価が高いので経営の好循環化が生まれやすいという仕組みです。

従業員の自発的貢献意欲を高めるインターナル・ブランディングの重要性

今回の非常事態による対処に伴い、社内のハード面とソフト面の両方でいろいろと課題が見つかった企業も多かったと思います。特にソフト面における従業員(人材)の帰属意識や見えづらい企業文化や風土においては、一朝一夕には醸成できません。しかし、こんな時こそ、従業員の安全を確保しながら会社の維持・存続させることの大事さを全社的に打ちだすチャンスではないでしょうか。
これまで社内サーベイにより従業員満足度やエンゲージメントのポイントが低く、会社に対する帰属意識が低いことに悩まれている企業にとっては、従業員の皆さんを一枚岩にする大きなチャンスです。
改めて自社の経営理念やビジョンがしっかりと社内に浸透しているかを再確認されたほうが良いかと思います。実際、あるけど形骸化されて浸透していない、朝礼でも唱和するがお経読みになっている、そもそも理念なのか社是なのかキチンと整理されていないなど、いろいろと問題はあるでしょう。
その解決策に、当社ではコーポレート・ブランドの再構築を実施し、理念や会社の共通の目的を分化させたブランド・ビジョンやブランド・ミッション、ブランド・バリューを再定義します。更に、作っただけでは以前と変わらず形骸化するだけなので、従業員に浸透させるためのインターナル・ブランディングを設計・実施し、会社に対する期待感と従業員の自発的貢献意欲を高め、帰属意識の高い従業員を繫殖させてゆきます。
社長が一方的に理念を押し付けるのではなく、ブランド・アンバサダーとなる従業員が、従業者目線で自発的に浸透をはかり、いつの間にか企業文化として定着していくシナリオです。

建設的にビジネスモデルを見直すコーポレート・ブランドの再構築

改めて、今回の新型コロナウイルス感染症によりBCPの重要性は各企業が強く痛感しているのも事実かと思います。
これを機に、改めてBCPを真剣に考える企業が増えたことと、このピンチをチャンスに変えるため、ビジネスモデル自体を変革させる機会になった企業も少なくないかと思います。自社の事業領域を考え直す機会でもあり、成長する機会と捉えて建設的にこのピンチを乗り越える姿勢でいることで、先の光も見えてくるのではないでしょうか。そんな時にもコーポレート・ブランドを再構築し、自社が勝ち残れる事業領域(ビジネスドメイン)を再設計すると良いかと思います。

社外からも評価されるコーポレート・ブランド価値

コーポレート・ブランドの再構築とインターナル・ブランディングの実施で、従業員の帰属貢献意識を高め、緊急時のBCP発動の際には相互理解のもと機動的に貢献・活躍し、事業の継続はもとより企業の存続に欠かせないパワーを自然に享受できる会社は、社外ステークホルダーにとっても誇れる企業であり、大きく評価されるブランド価値ではないでしょうか。
今回のような非常事態だからこそ見えてきた社内体制の問題点を建設的に捉え、ハード面とソフト面の両軸で改善・改革してみてはどうでしょうか。その一端を担い、皆様の持続的経営に貢献できることを使命に思っております。

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