「『売れ顔』の法則 - ならべれば売れるヒット商品のつくり方」
嶋ひろゆき著/ダイヤモンド社
http://amzn.to/6vfnfs
ブランド・マネージャー認定協会
WEBサイト内「スペシャルインタビュー」に
ご登場いただいている現役敏腕マーケッターの
嶋 ひろゆき氏の著書。
難しいマーケティング用語などを平易な言葉に変換し、
マーケティング初心者の方にも伝わるよう、
売れるヒット商品のつくり方を
分かりやすくまとめた1冊である。
しかも、「顔」「ウリ」「効き」という3つの
ポイントに絞りこみ、とてもシンプルに解説している。
ライバルに勝てる特徴を一言で表現したものが「ウリ」。
これは、いわゆるUSP(Unique Selling Proposition)のこと。
それがすぐに分かるのが「顔」。
これは、パッケージ。
そして、「ウリ」を実感できるものが「効き」。
商品そのもののクオリティのことである。
この「効き」がなければ、お客に商品を買い続けてもらえない。
基本的には、この3つのポイントを押さえることによって、
売れる商品をつくることができると著者は説いている。
ただ、大変シンプルに分かりやすく書かれているが、
ではいざこれを実践に持ち込めるかというと
誰もができるものではないと思う。
というのも、ヒット商品を生み出すというのは、
実に大変な覚悟と労力が伴うものだと、
著者にお会いして改めて実感したからだ。
それを物語る1つとして、
著者はインタビュー(http://www.brand-mgr.org/interview/10.html)で
次のように述べている。
「商品開発をしている人とか、新規カテゴリーを任されている人は、
成功確率を相当上げても半分行くか行かないかなので、
そういう意味では常に褒められようとか、クビになってはいけないとか、
そのような心持ちではやりづらい仕事だと思っています。」
このように、常に覚悟を持ってヒット商品の開発に臨み、
事実、多くのヒット商品を世に送り出してきた著者だからこそ
この1冊にまとめることができたのだと思う。
難しいことも、具体的事例を交え
楽しく書かれているので、マーケティングに興味はあるが
まだよく分らないという方にオススメしたい。