知財総合支援窓口のブランド専門家

知財総合支援窓口の「ブランド専門家」としての支援活動

とうとう私の大好きなシーズン“秋”がやってきました。紅葉、食欲、読書、スポーツに続き、私の趣味であるバイクツーリングに最適なシーズンでもございます。真夏や真冬にはとても乗れませんが、春と秋のこの数か月が一番ツーリングに最適なシーズン。できるだけ休日はバイクで旅に出たいと思っておりますが、この秋は中々そういかないのが現実です。お陰様で皆様よりコンサルタントの依頼が増えたことと、所属学会や大学院研究会との取組も年々増え、休日も脳みそと格闘している日々を送っております。トイレに置く日めくりカレンダーでも有名な相田みつおさんの言葉に “一生青春、一生勉強” という名言があります。私の場合、青春をバイクで取り戻し、時には少林寺の修練で汗を流し、学会や研究会などによる「学びの場」を積極的に設けて学習を重ね、自己研鑽を継続する日々を送っています。何事も継続は大事ですよね。

ブランド専門家として認定

さて、お題目にもありますブランド専門家の件ですが、去る8月に特許庁と連携し知財支援を専門に行う独立行政法人INPITにてブランド専門家として認定されました。この(独)INPITですが、中小企業や中堅企業等が経営の中で抱える、アイデア段階から事業展開までの知的財産に関する悩みや相談を窓口支援担当者がワンストップで受け付ける相談窓口で、全国47都道府県に設置しています。

INPIT 独立行政法人 工業所有権情報・研修館
http://chizai-portal.inpit.go.jp/about/

出張訪問先で “ブランディングってなに?”

私は幾つかある専門家ジャンルの一つである「ブランド専門家」として、具体的には商標や意匠、ブランディングやマーケティングでお困りの企業様を派遣依頼のもとご支援させて頂いております。これまでに、広島県、兵庫県、福井県より依頼を受け、計3社へ出張訪問し、内2社からは2回目、3回目の追加相談依頼を頂いております。各社お悩みの視点は様々で、新商品のブランド化や現行商品のリブランド、市場拡大に向けたマーケティングや効果的プロモーション方法、ブランドのロゴやネーミングの変更など、どうにかして自社の商品をブランド化して新たなる市場を開拓し、顧客を獲得して売上に繋げて行きたいという思いです。しかしながら、ブランディングってそもそもどうやるの?とか、ブランドって要するにネーミングやロゴでしょ?などなど・・・。取組方法やブランドそのものに対する認識は本当に様々でした。

ブランド診断表で見えてくる 「本当のお悩み」

依頼を受け企業様へ訪問する際には、事前アンケートを基にその企業様の「ブランド診断」を無料でさせて頂いております。このアンケートにお答え頂くと、どの様な点でお悩みなのか体系的に可視化できる様になっており、初見の場合とても重宝しております。実はこの調査・診断表は、出張訪問を数回させて頂いた後に作成したもので、皆様のお悩み相談を傾聴すると、共通してブランドに対する認識がバラバラであることと、そのお悩み解決方法が必ずしもブランディングだけではない事が伺えたからです。恐らく、社長様は日々のお仕事に追われ近視眼になりがちなので、本当は何で悩んでいるのか見えていない(分からない)ことが多々あります。そのお悩みポイントをこの診断表で俯瞰し、体系的に整理して可視化することで、お互い齟齬なく最初の一歩がスタートできる運びになりました。

「8つのブランド構築ステップ」で簡単に見えてくる 「本当の課題」

知財総合支援窓口にご相談に来られ、ブランド専門家の依頼をされる企業様の共通するお悩みは、どの様にブランディングをしたら良いのかが分からない点です。そこで、皆さまに簡単に理解してもらえるよう我々がブランドマネジャー認定協会にて提唱しており、当社代表が執筆した「社員をホンキにさせるブランド構築法」(https://www.is-assoc.co.jp/company/media/)にも載っている「8つのブランド構築ステップ」を軸に説明をしております。その結果、事前に取組んだ「ブランド診断表」と基本となるブランド構築ステップ図を照らし合わせながら、現在どの様な点で悩んでおり、今後何を段階的に解決しなくてはならないかという事が簡単に分るようになります。

悩みが “スッキリ”  やることが “ハッキリ”

これまでの取り組みは、あくまでも一体なにでお悩みなのか?を明確にするステップであり、まだ何も解決には至っておりません。しかし、そのお悩み自体がモヤモヤしていて、結果何から手を付けたらいいのか分からない社長にとっては図解でわかり易く整理されたことで、なにを取組むべきかがハッキリし、悩みがスッキリしたかと思います。あとは、どのくらいの時間と予算を掛けて進めて行くかが各社さまの課題となります。その精度を上げてゆくのに今回の診断表や構築ステップは大変に役に立つかと思われます。
これからも引き続きお困りの企業様をご支援させて頂き、スッキリとハッキリを連発させてゆきたいと思います。

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