『ザイオンス効果』(Exposure Effect)とは、
アメリカの心理学者ザイオンスが行った実験により
発見された法則である。
その実験とは、大学生を対象に、顔写真を目にする回数と、
その顔写真の本人に対する感情を調べたもので、
目にする回数が多いほど好意を持つという傾向が導き出されている。
一般に『ザイオンス効果』とは、
繰り返しの刺激は漸進的に好意的態度を形成する傾向がある
という仮説である。
実験者の名前から、こうした単純な接触が感情に影響を与えることを、
「ザイオンス効果」、「ザイオンスの熟知性の法則」、
「単純接触仮説」とも呼ばれている。
例えば、コマーシャルに7回接触すると売り場に行ったときに、
その商品を選んでくれる確率が高くなるという理論を
「セブンヒッツ理論」とも呼ばれるが、
「ザイオンス効果」にあてはまるだろう。
また、営業の世界でも、顧客との関係性を良好にするために、
とにかく顧客への訪問回数を増やすことが大切だとも言われている。
だが、実際には認知のためだけに広告を継続することや、
見込み客を含めた全ての顧客に継続して訪問し接触することは、
コストや労力を考えると現実的ではない。
そのことからも、マーケティングやセールスは、
『ザイオンス効果』の知識を活かした上での、
効率的な仕組みを考える必要があるだろう。