なぜリーダーは「失敗」を認められないのか―現実に向き合うための8の教訓

本

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今回は、(財)ブランド・マネージャー認定協会の顧問であり
中央大学大学院にてブランド戦略について教鞭をふるわれている田中氏に、
インタビュー中に、オススメいただいた書籍をご紹介します。

『なぜリーダーは「失敗」を認められないのか―現実に向き合うための8の教訓』
著 者:リチャード・S・テドロー(訳:土方奈美)
出版社:日本経済新聞出版社
http://amzn.to/i2vCy7

ハーバード・ビジネススクールの著名教授であるリチャード・S・テドローが、
人は事実を突きつけられてもなかなか動こうとしないということを、
フォードなどビジネス史に残る経営的失敗例をベースに解説しています。

目覚しい成功を収めた経営者でも、
現実を直視しないばかりに大失敗をしてしまう。

学歴もキャリアも立派な超エリートが、
現実的にうまくいくはずがない戦略を執り凋落してしまう。

テドローは歴史学者の視点から、客観的に
厳しい現実に直面したとき経営者がなぜ動こうとしなかったのかを
いろいろな事例をベースに解説し、
失敗を避けるために経営者が取るべき行動と、
現実の「不条理な真実」を受け入れるための8つの教訓を教授します。

 

偉大な経営者の失敗の共通点は、
「現実を認めることができない」ということにあるようです。
テドローはこう述べています。

「危機の原因としてこれだけは確かだと言えるものが一つある。
『否認』、つまり『目の前の現実を認めない』という態度だ。」
「市場で支配的な立場にある人々は、
たいてい新しいテクノロジーをバカにする。」
「事業を興したころのフォードは、顧客の利益だけに集中していた。

フォードは自動車を普及させたことで、
アメリカを国土の広大さという問題から解放したのだ。
だが1920年代には、フォードの関心は顧客を喜ばせることから、
より多くのモデルを製造することへと変わっていた。」
「敵を過小評価するという基本的なミスを絶対に犯してはならない。」

「否認」が原因で危機的状況に陥った有名企業の数々の事例が並びます。

優秀なはずの企業トップがなぜ目の前の現実を認められないのか。
なぜ優秀な経営者でもゴマすり社員とイエスマンに囲まれると
組織力が失われるまで社長の椅子にこだわってしまうのか。
むしろ、ずば抜けた実績を持つ経営者ほど、
現実を認めることができないのかもしれません。

「自分は常に正しい」という考えを改めない限り、
経営の危機は今そこにあるといえるでしょう。

 

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