マーケティング

デジタルマーケティングの鍵となる「YWN」とは

投稿日:2018年3月23日 更新日:

スマホを持つ女性

デジタルマーケティングの時代、ネット上で自社の製品やサービスを力強くリコメンドしてくれるインフルエンサーの重要性はますます増しています。仮に自社の製品のボリュームゾーンが中高年層であっても男性層であっても、強力なインフルエンサーのセグメントである「YWN」を味方につける必要があります。すなわち若者(Youth)と女性(Women)とネティズン(Netizen)を惹きつけるマーケティングです。

若者から取り込み主流市場へ

若者たち
日本では少子高齢化により若者が減少していますが、新製品を爆発的にヒットさせるには、若者の心をつかむことが大切です。なぜなら彼らは新しい技術やサービスに真っ先に飛びつく「アーリーアダプター」だからです。

今でこそ若者離れが指摘されるフェイスブックも、大学生の交流の場としてスタートしました。アップル・ミュージックなどの音楽ストリーミングも若者世代によって主流市場に持ち込まれました。

もう一つ、若者は「トレンドセッター」であることも挙げられます。彼らのトレンドは非常にすばしこく、移り変わりやすい。彼らのトレンドを追いかけるのは骨が折れますが、マーケターにとってそれは、近い将来に起こるトレンドを把握する恰好の訓練になるでしょう。

商品を探し、購入・口コミしてくれる女性

女性の集まり
女性セグメントが重要なのは、彼女たちがインフォメーション・コレクター(情報収集家)であり、ホリスティック・ショッパー(全体を見て判断する買い物客)であるからです。すなわち、ネットで熱心に検索し、製品を探し、価格はもちろん、機能面、感情面など全体を考慮して購買してくれるのは、女性であるということです。

そのため商品のために莫大な予算を広告につぎ込まなくても、はじめはブランド認知度が低くても、真の価値を提供できれば、女性はあなたの製品を探し出し、購入し、口コミしてくれるということです。

なお女性はハウスホールド・マネージャーであることも大きな要素でしょう。簡単に言うと、家庭の財布を握っているのは多くは女性であるということです。

伝道者になるネティズン

ネットユーザー
3つめのセグメントはネティズンです。ここでは否定的な意味ではなく、投稿などを通じて積極的にインターネットの発展に貢献する人々のことです。彼らは時には強烈な批判者になったり荒らしになったりいじめを起こしたりしますが、ブランドを熱烈に推奨する伝道者にもなります。フォロワー、ファン、フレンドという「Fファクター」になってくれるのです。

YWNを味方につける方法

では、若者、女性、ネティズンを味方につけるには、どうすればいいでしょうか。飲食店ならば、思い切って「若い女性に人気の店」にリニューアルするのも一つの手です。

不思議なことに「男性に人気の店」という触れ込みのフレンチ・レストランは惹きつけられないのに「若い女性に人気の店」というレストランならば、「行ってみようかな」と思ってくれる傾向があります。女性がより感性が鋭く、情報収集能力が高いという認識が、多くの人にあるからでしょう。

ネティズンを味方につける手はいろいろ考えられます。彼らが集まるコミュニティを自ら作って、そこでの意見を吸い上げることもいいでしょう。思わずツイッターやインスタグラムに載せたくなるような、ネティズンを惹きつけるイベントやビジュアルを作ることも重要です。

コトラーが語るYWNの重要性

マーケティング理論の大家であるフィリップ・コトラーは『コトラーのマーケティング4.0』で、「若者と女性とネティズンは、三者全体で、デジタル経済におけるマーケティングの鍵を握っている」と話しています。彼らの消費者行動を追うことが、デジタルマーケティングを成功させる第一歩といってもいいでしょう。

-マーケティング

関連記事

ジョブ理論タイトルイラスト

「ジョブ理論」でわかるニーズの重要性

「ジョブ理論」とは、顧客の抱えている「ジョブ」を片づける解決策を提供することがイノベーションにつながるとした最新の理論です。ニーズ志向とも言えるジョブ理論の概要を解説します。 「ジョブ理論」とは ジョ …

ソーシャルギフト

マーケティングやブランディングでも注目を集める販促手法「ソーシャルギフト」とは?

スマートフォンの所有率が7割※を越え、いつでもどこでもインターネットやSNSにアクセスできるのがあたりまえとなってきています。そんな中最近では、SNSを使ってプレゼントを贈れるソーシャルギフトが新たな …

走る男

製造業からサービス業へ~トッパン・フォームズとプロネクサスに学ぶ~

今回は印刷業界のトッパン・フォームズとプロネクサスの2社の事例から、「製造業」から「サービス業」への転換のあり方を考えてみます。 印刷付帯サービスを取り込んだ2社 「製品からサービスへ」と唱えられて久 …

2月14日はバレンタインデー

多様なニーズ飲み込むバレンタインチョコレート

女性から好きな男性に贈る習慣だったバレンタインチョコレートですが、いまや「友チョコ」「義理チョコ」「自分チョコ」「逆チョコ」とさまざまです。なぜバレンタインチョコが多様なニーズを飲み込むにいたったのか …

パーティの様子

コミュニティマーケティングとは?〜ヤッホーブルーイングの成功例をもとに紹介〜

ここ最近コミュニティマーケティングというワードを見る機会が増えてきました。クラフトビールメーカーのヤッホーブルーイングが開催した「超宴」というイベントに数千人が集まったように、コミュニティマーケティン …

【誰にでもわかる!?】スターバックスから学ぶ3C分析
【誰にでもわかる!?】スターバックスから学ぶ3C分析
2月 15, 2016 に投稿された
マクドナルドとモスバーガーの比較から見るブランドにおけるポジショニングとは?
マクドナルドとモスバーガーの比較から見るブランドにおけるポジショニングとは?
12月 28, 2015 に投稿された
ペルソナ設定〜Soup Stock Tokyoの「秋野つゆ」の成功事例からみるペルソナの作り方とは?
ペルソナ設定〜Soup Stock Tokyoの「秋野つゆ」の成功事例からみるペルソナの作り方とは?
2月 1, 2016 に投稿された
はじめてでもわかる!ブランド・アイデンティティとは
はじめてでもわかる!ブランド・アイデンティティとは
3月 30, 2016 に投稿された
ファイブフォース分析とは!?〜マクドナルドを例に解説〜
ファイブフォース分析とは!?〜マクドナルドを例に解説〜
2月 9, 2018 に投稿された
サービスの質も向上! 従業員が自ら動くようになる「インターナルブランディング」とは?
「ブランドM&Aはなぜ起るのか」など、記事一覧はこちら
中央大学ビジネススクール教授 田中洋
【特別寄稿】ブランド力を最大限に引き出す!世界観のあるブランドが持つ強みとは?
ブランド力を最大限に引き出す!世界観のあるブランドが持つ強みとは?

株式会社JOYWOW代表取締役会長
阪本啓一

【特別寄稿】企業に求められる「情緒的価値」とは?
今企業に求められる「情緒的価値」とは?
株式会社イズアソシエイツ代表 岩本俊幸