Branding Method

【ブランディング基礎講座】ブランディングが企業経営に果たす役割とは?

投稿日:2015年9月24日 更新日:

名称未設定

市場競争が激化する中、企業はいかに自社の商品やサービスを消費者・顧客に選んでもらえるかが重要となっています。そのためには、自社の商品・サービスに付加価値を付け他社と差別化することが重要です。しかしながら、どんなにいい商品・サービスを作っても、消費者・顧客にそれを認知してもらわなければ売上にはつながりません。

自社の商品・サービスに他社にはない付加価値を付け、消費者・顧客に認知してもらうことで「ブランド」を構築することがブランディングです。今回はブランディングの役割について紹介します。

社員のモチベーションを高め組織の課題を解決

ブランディングというと一般的には、消費者・顧客といった社外に対して効力を持つイメージがあります。しかしながら、ブランディングは、社内の組織に対しても大きな影響力を持つのです。

企業にはさまざまな課題が存在します。「社員が自発的に動いてくれない」「社員同士の信頼関係や絆が薄い」「サービスレベルが個人によってバラバラ」など、業種業態によって課題はさまざまです。こういった社内の課題を解決するのに効果的なのが「チームブランディング」です。

チームブランディングとは

チームブランディングとは、「ブランディング」を現場の従業員を巻き込んで行うことです。ブランディングの第一段階では、自社の強みや価値を認識し、ブランド・アイデンティティを作り上げていきます。この取り組みをチームで行うことで、チーム全体でブランドを理解し共有することができます。それにより、組織が一体となる土壌ができ、組織全体が同じ方向を向き、各々が自発的にイキイキと働くようになるのです。

ブランディングは一朝一夕にできるものではないため、日々の業務の中で根気よく続けていくことが大切です。それにより徐々に企業風土や企業文化が創られていくのです。

消費者・顧客から見たブランドのメリット

ブランドとは、自社の商品・サービスまたは企業そのものが、他と差別化され認識できるようにするためのものです。消費者・顧客はブランドを認識することによって、購買行動を起こす際に、意思決定のために必要な情報を補完することができます。

例えば、あなたが「ユニクロのヒートテック」というブランドを「薄くて暖かい下着」として認識していたとします。すると、寒くなってきて暖かい下着が欲しくなったとき、「ユニクロのヒートテック」なら大丈夫だろうと考えるでしょう。逆に、もし「ユニクロのヒートテック」を知らなければ、暖かい下着はないか探さなくてはなりません。

このようにブランドには「探索コストの低減」といったメリットがあるのです。他にも以下のような「リスク回避」がメリットとして挙げられます。

機能的リスク 購入した商品が、購入者が期待した機能を果たさないリスク
身体的リスク 購入した商品が、使用者や周囲の人々の健康や身体に危害を加えるリスク
金銭的リスク 購入した商品の提供する価値が、支払った価格に見合わないリスク
社会的リスク 購入した商品が、社会的な迷惑をもたらすリスク
心理的リスク 購入した商品が、使用者の精神・心理に悪影響を及ぼすリスク
時間的リスク 選択の失敗などにより、他商品をさがすという機会費用がかかるリスク

 

【出典】ケビン・レーン・ケラー「戦略的ブランド・マネジメント」

例えば、消費者が「おなかすいたな、何かスタミナのつくものが食べたい」と思ったとします。周りには多くの飲食店が立ち並んでいます。その中で消費者がお店を選ぶには、「この店のハンバーグはおいしい」「価格が手頃」といった、意思決定のための情報が必要となります。

最近ではネットで口コミやお店の情報を調べるかもしれません。もし、全く情報がなければ、このように情報を探さなくてはなりません。さらに消費者は、上記のようなリスクを無意識のうちに回避しようとするため、これらのリスクを避けられるお店を選ぶのです。もしここで消費者が日頃広告などで「ハンバーグのおいしい●●●店」というブランドを認識していれば、情報を探す手間も減り、外れを選んでしまうリスクを回避することができるのです。
つまりブランドによって、消費者・顧客は購買行動の際多くのメリットを受けているのです。

ブランディングによる相乗効果で経営を安定化

「ブランド」は、企業が消費者・顧客から「こう見られたい」という姿であり、その「ブランド」を浸透させるためには、時間をかけて組織が一丸となって取り組むことが必要不可欠です。チームブランディングにより、「こう見られたい」姿に向かって従業員が自ら進んで行動するようになると、ブランドの価値が自然と消費者・顧客に伝わっていきます。

ブランドの価値が高まれば高まるほど、消費者・顧客にはメリットが生まれ、継続的にブランドを選択してくれるようになります。このように、「ブランディング」が企業の内と外へ相乗効果をもたらすことで経営が安定化するのです。

もしあなたが、企業経営になんらかの課題を感じているなら、自社の「ブランド」について社内で見直してみてはいかがでしょうか?

関連記事

印刷機

ブランディングのヒント〜生産設備の見せ方〜

中小製造会社の会社案内などでは専門用語が飛び交い、業界以外の人にメッセージが伝わらないことが多くあります。今回は製造会社のブランディングについて一例を示します。 生産設備の「見せ方」が問題 「モノづく …

ファーストキャビン

新たな市場を開拓する「進化系カプセルホテル」とは!?

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。お願い ログイン. あなたは会員ですか ? 会員について

syouhyou

ブランド戦略に欠かせない商標権の基本を知ろう!

オリンピックのエンブレムに始まり、動物園のロゴ・・・。今世間を賑わしているデザインの盗用問題。デザインそのものを守ってくれるのが「著作権」という知的財産権です。商品の形などのデザインを保護するのは「意 …

今流行りのタピオカドリンクをPEST分析で検証! タピオカブームを参考に作成

今回は、2019年のヒット商品となったタピオカブームについて、PEST分析を用いてどの様な背景があるか解説していきます。 PEST分析は、外部環境の分析に適したマーケティング分析の手法です。主に、マク …

カスタマージャーニーマップを採用ブランディングに活用する

採用ブランディングについて その4 「カスタマージャーニーマップ」は、顧客が商品を知り、購入し、その後に評価やレビューを行うまでの一連の流れを時系列に並べ、顧客の行動や心理状態を可視化したもので、マー …

サイト内検索

ブランド・マネージャ―認定協会サイトへ

Chess
ファイブフォース分析とは!?〜マクドナルドを例に解説〜
スターバックスの店舗
【誰にでもわかる!?】スターバックスから学ぶ3C分析
打ち合わせ
CI、VI、BIの違いとは?
ブランディング
ブランディングとは? 「基本的な意味と進め方」について解説!
星のや軽井沢
星野リゾートのブランディングから学ぶ!〜理論の実践とは〜
マトリックス
アンゾフのマトリクスとは? 富士フイルムの事例に学ぶ
マクドナルドとモスバーガー
マクドナルドとモスバーガーの比較から見るブランドにおけるポジショニングとは?
ブランド
はじめてでもわかる!ブランド・アイデンティティとは
無印良品
無印良品の「これでいい」ブランドコンセプト
印刷会社が進むべき16の事業領域~アフターコロナ時代を見据えて~