話題の事例

上野駅の手書きホワイトボード 利用者の苛立ちを緩和してファン獲得

投稿日:2019年5月28日 更新日:

東京・上野駅に設置されているホワイトボードが、乗客を和ませている。

このホワイトボードは、広い上野駅の入谷改札にあるもの。「定期券購入は、もうお済みですか?」と書かれたボードでは、「3月末から4月上旬のみどりの窓口はもの凄く混雑します…!!」
と、通勤定期券なら自動券売機で買えることをアピール。駅員風のパンダが券売機に人を誘導するイラストもキュートだ。

ホワイトボードの絵を描いた女性社員は、上述の広報担当者を通じて、ネット上の反響について、
「お客さまの声を励みに今後も継続してホワイトボートイラストを描き、分かりやすいご案内に努めていきます」
とのコメントを寄せた。絵師駅員が活躍する上野駅。この駅を使っていると、毎日の通勤通学も楽しくなりそうだ。

Livedoor NEWS 2019/4/24
上野駅の「絵師駅員」じわり人気 ホワイトボードに美麗イラスト、かわいいパンダ駅員も

IoT化が進んだ現代だからこそ、こういった手書きメッセージは独特の存在感を放つ。継続して更新し続ければ一種のシンボルとして利用者に認知され、このニュースのように大勢のファンを獲得することも可能だ。

一方で視点を変えて見ると、上野駅のこの取り組みは利用者のインサイトに対応しているとも考えられる。インサイトとは消費者の本音を指し、この場合は「混雑に対する苛立ち」と推測される。多くの路線を有する上野駅は1日に18万人以上が利用しており、窓口の行列に対して苛立ちを感じる利用者も少ないはずだ。

このとき、ホワイトボードの「通勤定期は自動券売機でも買える」という案内を利用者にアピールできれば、多少なりとも混雑が軽減する可能性がある。また、ホワイトボードの可愛らしい雰囲気によって苛立ちが緩和される人もいるだろう。手書きのメッセージには、それらを可能にしうる魅力がある。

職員が顧客のインサイトまでを見越して書いたのかは不明だが、あらゆるものがデジタルへと移行する現代において、アナログ要素を取り入れることは有効だ。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

 

関連記事

新元号はいかにして体を表すか

政府は1日、「平成」に代わる新たな元号を「令和」と発表したが、最終的に絞り込んだ6つのうち「令和」以外に、「久化(きゅうか)」「英弘(えいこう)」などすべての候補が明らかになった。 政府は1日、各界の …

ブラックフライデーとブランドの価値狂騒

【冷凍食品専門店「Picard(ピカール)」を展開するイオンサヴールは11月28日~12月1日、Picard 初の試みとなる「Picard ブラックフライデー2019」を開催する。 ワインにぴったりの …

コラボレーション×コラボレーションの二乗のシナジー効果

BREWBASEとフリークスストアのコラボレーション企画が始動しています。 今回のコラボレーション企画では、オリジナルビール「FREAKS」が登場。 同商品は、アツい夏にぴったりの爽やかでドリンカブル …

止まらないタピオカブーム。今度はロングセラー商品として定着化できるのか

台湾のタピオカブランド「珍煮丹(ジェンジュダン)」が、渋谷の「マグネットバイシブヤ(MAGNET by SHIBUYA)109」の7階フードフロア「MAG7(マグセブン)」に6月14日にオープンする。 …

Jリーグ「町田ゼルビア」、紛糾した改称騒動に仮決着

J2のFC町田ゼルビアオーナーの親会社サイバーエージェントの藤田晋社長は、11日のサポーターミーティングでチーム名を「FC町田トウキョウ」に改名すると発表した件に関し、18日、20年は名称、ロゴ含め現 …

サイト内検索

ブランド・マネージャ―認定協会サイトへ

Chess
ファイブフォース分析とは!?〜マクドナルドを例に解説〜
スターバックスの店舗
【誰にでもわかる!?】スターバックスから学ぶ3C分析
打ち合わせ
CI、VI、BIの違いとは?
ブランディング
ブランディングとは? 「基本的な意味と進め方」について解説!
星のや軽井沢
星野リゾートのブランディングから学ぶ!〜理論の実践とは〜
マトリックス
アンゾフのマトリクスとは? 富士フイルムの事例に学ぶ
マクドナルドとモスバーガー
マクドナルドとモスバーガーの比較から見るブランドにおけるポジショニングとは?
ブランド
はじめてでもわかる!ブランド・アイデンティティとは
無印良品
無印良品の「これでいい」ブランドコンセプト
印刷会社が進むべき16の事業領域~アフターコロナ時代を見据えて~