話題の事例紹介

「丹後ちりめん」が挑む、固定化されたイメージからの脱却

投稿日:2019年4月22日 更新日:

京都北部に位置する宮津市と京丹後市、伊根町、与謝野町の2市2町からなる丹後地域は、2017年から地域ブランディングに取り組んでいる。高級絹織物「丹後ちりめん」をはじめ、織物の技術や文化、歴史など、地域の魅力を国内外に発信していくため、まずインナーブランディングに力を入れる。

それらの総称として掲げたブランド名が「TANGO OPEN(タンゴオープン)」だ。ブランディングは丹後地域の2市2町に加え、丹後織物工業組合や京都府などが一体となって取り組んでおり、統括する組織として「丹後ちりめん創業300年事業実行委員会(以下、300年事業実行委員会)」を立ち上げた。ターゲットイヤーは20年。丹後地域にちりめんの技術が伝わってから300年という節目の年であり、東京オリンピック・パラリンピックの開催で日本が注目されるタイミングに合わせた。

日経クロストレンド 2019/4/5
世界目指す「丹後ブランド」 まずインナーブランディングから

伝統あるブランドほど往々にしてイメージが固定化されてしまい、新しい客層にアピールしにくいという事態に陥りやすいようだ。ニュースが報じる「丹後ちりめん」はその典型で、伝統があるがために長らくその流通量を減らし続けてきた。生産量だけで見てみても、最盛期だった1972年と比べ、2018年の生産量は3%というから、その低迷ぶりは相当なものだ。

課題はいかにして「ちりめん=呉服のための生地」というこびりついたレッテルをはがすかにあるが、近年のインバウンドの隆盛ぶりや、「寿司」、「盆栽」といった日本の伝統文化が海外で好意的に受け入れられている状況を参照する限り、同じく歴史と伝統を持ち、かつモード&ファッションとの親和性の高い「丹後ちりめん」のポテンシャルは高い。2020年のターゲットイヤーを機に“ブレイク”できるか注目だ。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

関連記事

まさかの“会話調”も登場。ネーミングはどこへ向かう?

「本日はお忙しい中、『まじヤバくない?』の内覧会にお越しいただき、ありがとうございます」 女性司会者のアナウンスで、高級食パン専門店「まじヤバくない?」の内覧会が幕を開けた。粉ものグルメが数多い群馬県 …

大手コンビニの相次ぐ「駅ナカ化」の背景 ブランド認知度向上作戦

駅ナカに“日本最小級”のローソンが続々とできている。いわゆる“駅ナカコンビニ”だけでなく、駅のホーム上や改札付近にも小さな店舗ができているのだ。最も小さな店舗は売り場面積が約6.6平方メートルで、“日 …

ベタなネーミングはヒットの予感 携帯用歯みがきセット「MIGACOT(ミガコット)」

ライオン株式会社が2020年4月1日、携帯用歯みがきセット「MIGACOT(ミガコット)」を発売しました。ケースのキャップがうがいのコップになっていたり、ケースに通気口が付いていて衛生的だったりと機能 …

「ブランドイメージが落ちる」~南青山児相の説明会

東京・港区は15日、南青山の一等地に児童相談所(児相)を含む複合児童施設の建設を計画している件で、前日14日に続き大規模説明会を開いた。説明会は計6度となるが、近隣住民が「ブランドイメージが落ちる」な …

ファンタジーから、生活へ。 新海誠監督作品と夏の憧憬

新海誠監督が2日、都内で行われた最新作『天気の子』の製作報告会見に出席し、本作について「東宝の夏映画として『王道の物語としてこんな風に終わると納得するよね』ということとは違うことをやっています」と語っ …

サイト内検索

ブランド・マネージャ―認定協会サイトへ

Chess
ファイブフォース分析とは!?〜マクドナルドを例に解説〜
ブランディング
ブランディングとは? 「基本的な意味と進め方」について解説!
マトリックス
アンゾフのマトリクスとは? 富士フイルムの事例に学ぶ
スターバックスの店舗
【誰にでもわかる!?】スターバックスから学ぶ3C分析
打ち合わせ
CI、VI、BIの違いとは?
マクドナルドとモスバーガー
マクドナルドとモスバーガーの比較から見るブランドにおけるポジショニングとは?
印刷会社が進むべき16の事業領域~アフターコロナ時代を見据えて~
スターバックスの店構え
スターバックスの4P/4C戦略【立地戦略・プロモーション戦略編】
ブランド
はじめてでもわかる!ブランド・アイデンティティとは
アフターコロナ時代の5つの消費トレンド予測