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Case Study

【誰にでもわかる!?】スターバックスから学ぶ3C分析

投稿日:2016年2月15日 更新日:

「顧客(Customer)」のニーズや不満はどういったものがあるのか?

顧客が抱いているイメージからニーズと不満を考えます。

顧客のニーズ
・おしゃれなお店に行きたい
・おいしいコーヒーが飲みたい
・居心地がいい店内で過ごしたい

顧客の不満
・単価が少し高い

圧倒的な支持を得たスターバックス

カフェアンケート2
同じ対象者への「好きなカフェ」というアンケートでは、スターバックスの人気がNO1という結果でした。この2つのアンケートからわかるのは、スターバックスが「おしゃれ」「高級感がある」「コーヒーがおいしい」というイメージを持たれ、独自のポジションに位置することで、圧倒的な支持を得て成功したということです。

スターバックス成功の理由

3C分析でわかった、スターバックス躍進の理由をまとめてみます。

(自社Company)
ドトールが提供できていなかった「おしゃれ」「高級感がある」「コーヒーがおいしい」という顧客の潜在ニーズに対して提案することができた。スターバックスのサービスに独自性があり新しかった。
(競合Competitor)
ドトールは正反対のポジションに位置し、シアトル系カフェの競合もいなかった。
(顧客Customer)
コーヒーチェーン店はドトールが中心で、顧客にとって「おしゃれ」「高級感がある」「コーヒーがおいしい」に応えているお店が存在しなかったため、それらが潜在ニーズであった。

スターバックスの独自性が新たな市場機会を発見

スタバ店内

さらに3Cの中でもスターバックス自体(自社Company)に「差別化のポイント」が数多くありました。
スターバックス「差別化のポイント」

  • 独自のコンセプト”Third Place”(家庭でもなく職場でもない第3の空間)
  • 落ち着いた店内、ソファが設置してあり長居ができる。
  • 新しいメニュー(ラテやカプチーノ)
  • 全面禁煙(テラス席を除く)
  • ドリンクのサイズが「ショート」「トール」「グランデ」など、今までと違う呼称。
  • コーヒーのカスタマイズができる
  • バリスタがいる
  • オープンテラスを設置

予想外だった女性からの支持

スタバ店内女性

こうしたスターバックスの独自性は、それまでのタバコの煙が充満しているようなお店とは一線を画していました。これが目新しいものとして女性に受け入れられ、他社が獲得できていなかった新たな顧客層から拡大することに成功しました。

スターバックスの日本におけるパートナー企業、「サザビー」(現・サザビーリーグ)で取締役経営企画室長を務めていた梅本龍夫氏へのインタビューでは

老若男女問わず、銀座、渋谷、新宿などいろんな場所で、95年頃に市場調査をしたんですね。当初は、女性がターゲットになるとの予想はしていなかったんですが、その調査で特に若い女性たちにヒットしたんですよ。「これはビジネスになる」と感じました。

とスターバックス成功の源泉は、女性のブランド体験にあったとも語られています。

コーヒーブームは常に新たな市場の発見から

スターバックスは、自社の強みと顧客の潜在ニーズ、競合との差別化が重なった、まさに市場機会の発見により成功することができました。

スターバックスの例は、うまくいきすぎているかもしれませんが、最近ではコンビニコーヒーの台頭やブルーボトルコーヒーの進出による第3次コーヒーブームがありましたし、続く第4次コーヒーブームの本命といわれているデカフェ(カフェインレス・コーヒー)の登場など、まだまだ新しい市場が発見されているといえるでしょう。

是非3C分析を使ってブランディングを行ってみてはいかがでしょうか。

その他 参考になる記事

・元スターバックスコーヒージャパンCEOインタビュー
「ミッションを愚直に貫くことが<ブランド>になる 岩田 松雄氏」

ブランディングラボおすすめ記事

スターバックスの店構え
・スターバックスの4P/4C戦略【立地戦略・プロモーション編】


スターバックスのドリンク

・スターバックスの4P/4C戦略【製品戦略・価格戦略編】

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