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Case Study

ブランドコンテンツとコラボレーション  ―「美少女戦士セーラームーン」を事例として 【後編】

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では、この状況を最後に再度LTVで表してみます。
下記のようになりました。

メインターゲットである子供世代の人口が縮小しているにもかかわらず、むしろ顧客のボリュームゾーンを広げることに成功しています。これは、かつてのファン世代向けの潜在需要を掘り起こすことに成功しているためであり、そしてそれが有効であるということが理解できます。

過去のマーケティング施策をサンクコストとして眠らせるのではなく、更なる需要喚起施策として利活用できているという点で、セーラームーンというブランド化されたコンテンツは、とても面白い題材であると思います。

アニメやコミックなどのブランドコンテンツについては、作品そのものだけでなく、そのようなマーケティング観点、ブランド志向で楽しんでみていただくことで、改めてその作品の魅力を再発見できるかもしれないですね。

 

 

 

 


■武川 憲(たけかわ けん)執筆

一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会 エキスパート認定トレーナー
株式会社イズアソシエイツ シニアコンサルタント
MBA:修士(経営管理)、経営士、特許庁・INPIT認定ブランド専門家(全国)
嘉悦大学 外部講師

経営戦略の組み立てを軸とした経営企画や新規事業開発、ビジネス・モデル開発に長年従事。国内外20強のブランド・マネジメントやライセンス事業に携わってきた。
現在、嘉悦大学大学院(ビジネス創造研究科)博士後期課程在学中で、実務家と学生2足のわらじで活躍。

https://www.is-assoc.co.jp/branding_column/

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