ブララボの目

コラボレーションはギャップが肝?

投稿日:2019年5月16日 更新日:

富士川町の酒蔵「萬屋よろずや醸造店」は、よっちゃんイカの愛称で親しまれているイカの加工食品「カットよっちゃん」とコラボした日本酒を売り出している。カットよっちゃんの酸味に合うスッキリとした味わいが特徴で、一時生産が追いつかなくなるほどのヒット商品になっている。

今年2月の発売以降、想定を上回るペースで売り上げを伸ばし、4月中旬には注文数1万5000本を突破した。県内だけでなく、県外の居酒屋などからの問い合わせも多く、3月には一時生産が間に合わない状態になったという。

田辺社長は「日本酒になじみのない若い世代や、カットよっちゃんのファンなど、幅広く楽しんでもらえる味に仕上がった。この勢いでさらに販路を拡大していきたい」と意気込んでいる。

読売新聞 2019/4/29
「よっちゃん」に合うお酒 日本酒離れに打開策

日本酒と駄菓子。“月とスッポン”を地で行く組み合わせだが、これがウケているというのだから世の中何が起きるか分からない。

2000年代半ばに起こった『獺祭』ブームや、欧米を中心とした海外での人気に反して、日本酒の国内消費量は減少一途。ピークだった1970年代と比べるとおよそ半分以下となり、酒類全体の消費における日本酒が占める割合はわずか6%という深刻な状況だ。

このような背景において、萬屋酒造が白羽の矢を立てた“コラボレーター”が、1977年の発売以降40年以上にわたりロングセラーを続ける駄菓子『カットよっちゃん』。一見、日本酒ファンからもっとも縁遠そうな駄菓子とコラボレーションすることで、従来のターゲット以外も上手に採り込んだ巧妙なブランディングの一例と言えそうだ。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

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