話題の事例紹介

「はかま」のイメージ 小学校卒業式での着用に賛否両論

投稿日:2019年3月27日 更新日:

(前略)近年、小学校卒業式でのはかまの着用が議論を呼んでいる。

2011年ごろから各地の小学校で、卒業式に和装で参加する児童が増えはじめ、自治体や教育委員会が自粛を呼びかける動きも出ている。その理由は、「服装が華美になりすぎる」「保護者の経済的負担が大きい」という声が目立つが、「着崩れが心配」「トイレに行く時に困るのでは」といった懸念もある。
(中略)
小学校卒業式の装いを巡り、はかまだけに批判が向けられた背景には、和装への誤解も多分に影響している。実際には「華美」や「経済的負担」という点については、洋装も含めて対応が検討されるべき課題であることがわかる。(後略)

(読売新聞オンライン 2019/03/15
小学校卒業式のはかまに賛否…なぜ問題視?)

小学校の卒業式で「はかま」姿や和装の女児が増えているそうだ。華美に過ぎ、格差を助長するなどと議論を呼んでいる。「着崩れが心配」「トイレに行く時に…」など、もっともな実用上の指摘はここではいったんおくことにし、華美に過ぎるというイメージ上の指摘に注目してみたい。

今日、和装が華美であるというのは実は誤解で、洋装と価格を比べればすぐに分かることは引用元でも指摘されている。「和装=華美」というイメージの起源はどうやら、70年代に和服の生産量が頭打ちに合った結果、業界各社が高級・高付加価値路線を取ったことにあるようだ。したがって「和装=華美」というイメージは、比較的中高年層に多く見られ、若い世代ではそれほど強くないという。

興味深いのは、「和装」という同一のものが、年齢層によって異なるイメージを持たれている点だ。

ここで、自分がある企業のイベント企画担当者になったと仮定してみよう。イベントのコンセプトが「ユーザーにゴージャスな体験をしてもらう」だとしたら、「和装」はそのイベントに使えるだろうか?答えは「ターゲットによる」といえる。中高年層がターゲットなら、和装はゴージャスさの象徴として使うことができそうだ。

上の例では話を大幅に単純化しているが、要するに次の教訓が導ける。ユーザー体験を設計する場合、そこに盛り込む要素がユーザーにとってどのような意味をもつのか、企業は慎重に見極める必要がある。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

関連記事

“不買騒動”で証明された崎陽軒ブランドへのリスペクト

NHKから国民を守る党の立花孝志党首は19日、東京・麹町のTOKYO MX前で、同局番組「5時に夢中!」でタレントのマツコ・デラックスさんから批判されたことに対する抗議活動を行った。番組のスポンサーで …

富士フイルムが世に放つ「1億画素デジカメ」のインパクト

5月23日に富士フイルムが新製品となるデジタルカメラ「GFX100」を6月28日に発売すると発表したのだが、そのお値段が、なんと税抜きで122万5000円也。ミラーレスデジタルカメラは、高級化の一途を …

ウィーワークの蹉跌 上場寸前でのブランド毀損

アメリカのシェアオフィス大手「ウィーワーク」を運営する「ウィーカンパニー」は、アメリカ国内を中心に全世界で2400名の人員削減を実施すると発表しました。削減数が全従業員のおよそ2割に相当する大規模なリ …

ビルから電車!外観は“鉄道ダイヤ” 企業資産とブランディングの意外な関係

西武ホールディングス(HD)は25日、東京・南池袋に完成した新本社ビル「ダイヤゲート池袋」を報道陣に公開した。これまで埼玉県所沢市にあった同社や子会社の本社を4月に新ビルに移し、グループの拠点として活 …

夏バテ対策は、麺弁当? クックパッドが広げる、お弁当の世界

夏バテ気味の人にぴったりの「麵弁当」♪ 毎日暑くて夏バテしていませんか?夏バテ気味になると、普通のお米のごはんを食べるのは少ししんどくなりますね。家なら食べやすい麵ですませられるけれど、お弁当の場合は …

サイト内検索

ブランド・マネージャ―認定協会サイトへ

Chess
ファイブフォース分析とは!?〜マクドナルドを例に解説〜
ブランディング
ブランディングとは? 「基本的な意味と進め方」について解説!
マトリックス
アンゾフのマトリクスとは? 富士フイルムの事例に学ぶ
スターバックスの店舗
【誰にでもわかる!?】スターバックスから学ぶ3C分析
打ち合わせ
CI、VI、BIの違いとは?
印刷会社が進むべき16の事業領域~アフターコロナ時代を見据えて~
マクドナルドとモスバーガー
マクドナルドとモスバーガーの比較から見るブランドにおけるポジショニングとは?
スターバックスの店構え
スターバックスの4P/4C戦略【立地戦略・プロモーション戦略編】
ブランド
はじめてでもわかる!ブランド・アイデンティティとは
アフターコロナ時代の5つの消費トレンド予測