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投票日は臨時休業。環境企業の先駆者・パタゴニアのビジョン

投稿日:2019年7月23日 更新日:

アウトドア衣料品メーカー「パタゴニア」の日本支社(横浜市)は、参院選の投開票日の21日、全国22の直営店すべてを臨時休業にする。投票へ行くよう従業員に促すとともに、顧客にも選挙について考えてもらうのがねらい。日本支社として初の試みという。

同社は、2016年の参院選、17年の衆院選に続き、「Vote Our Planet」のキャンペーンを展開。選挙や政治を軸に、社会のあり方などを話し合うトークイベントを開いている。臨時休業は、約470人いる正社員やパートの従業員らが、家族や友人らと参院選について議論するきっかけになればと決めたという。

朝日新聞 2019/7/11
パタゴニア、参院選投票日に休業 稼ぎ時でも「投票を」

環境保護活動に積極的な企業として知られるパタゴニア。その姿勢は「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」というミッション・ステートメントにおいても明確に定義されている。事実、2009年にはレジ袋のデポジット制を導入し、消費者へ「マイバッグ」の持参を促すスタイルを確立。また、売上の1%を環境保全団体に寄付するなど、近年のスローガンばかりが先行して中身が伴わない“ビジネス・エコ”とは一線を画す力強さがある。

ニュースが報じる参議院選挙投票日の全店閉店も、そんなパタゴニアの環境活動の一環。これは、“社員の政治参加(投票)をもってして、環境問題へ向き合う”という企業としての明確なメッセージだ。

大量消費社会が行き詰まりを見せ持続可能な社会づくりの模索が始まるなか、パタゴニアの先駆者としての存在感はさらなる高まりを見せそうだ。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

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